飛彩
ふとしたときに、世間は夏なんだなと思うときがある。
特に最近は蝉が鳴き始めて、あぁいよいよ夏本番かって思う。
相変わらず部屋の白い壁に囲まれた部屋でクーラーを朝からガンガンにかけてる僕はそういったときにしか夏をあまり感じることは無い。
もともと僕は夏が大好きだった。
特に部活は暑くてしんどいけど、それでも汗をかいて必死にボールを追いかけるのが好きだった。
あぁ、今自分は青春してるんだなと思いながら走っていた。
夏は全てがキラキラして見える。
高校のときの写真を眺めていても、やっぱり夏はとりわけ輝いて見える。
文化祭、部活、どの写真に映る自分も幸せに満ち溢れてる。
あぁ、戻りたい。
指1本でスクロールすれば戻れる写真フォルダのように簡単に過去に戻れたらいいのにな。
でも最近スクロールするのに必要なタップ数が増えた。
それもそうだよな。
もうあれから2年も経つんだもんな。
今となってはどうでもいいスクショが画像フォルダを埋めつくしているだけ。
ねぇ今どんな気持ち?
なんの夢もないのに学歴コンプだけ抱えて二浪して人生終了してるお前、今どんな気持ち???
20歳にもなって家で暴れて親泣かしてるおまえなんて生きてる価値ないからな!?
なぁ早く死ねよ。
世界はおまえなんて死んでも何も変わらないからな。
な、だから早く死ねよゴミ!
25日から天神祭なんだってさ。
まっ、僕は駿台で授業なんですけどね。
だっさ。