桜を見なかった話

 

 

今日は一日中の雨。

もうそろそろ梅雨のシーズン。

そして梅雨が明けると夏が来る。

 

もう春は過ぎたなって。

 

今年の春は病んで部屋に引きこもっていたせいで桜を見れなかった。

友達がお花見をするインスタを上げてるのを見て、せっかくこの春20歳で成人するっていうのに、晴れた気持ちで桜を見にいくことが出来ない自分が嫌になっていた。

 

去年はどうしていたか。

もっと前向きな心で桜を見ていた。

 

まだ駿台に通い始めて数日。

自転車通学の途中、桜並木の通りがあった。

 

高校に戻りたいと感傷的になりながら、いつまでもそんなこと言ってられないと少し涙ぐんで桜の木の下を自転車で漕いだのを覚えている。

 

今年は桜を見ることすら出来なかった。

見に行こうと思えばいくらでも見れたけど、

見る気にならなかった。

 

同校の友達たちが新しいスーツに腕を通して大学の入学式で桜の下を歩いているところを想像すると、今の自分が惨めすぎて見る気になれなかった。

 

来年はどうだろうか。

部屋の真っ白な壁ばかり見るような春は

もう一生経験したくない。